<俳優>露口茂
今日は、”山さん”で有名、露口茂 です。
子どもの頃から、相撲好き・時代劇好き・中年好きだった私は、露口茂さんが大好きでした。時代劇に本当によく合う俳優さんで、立ち居振る舞いも相当研究を積んだのでしょう、武士でも岡っ引きでも、立っているだけで、歩いているだけで、実に画になりました。
上のイラストは、「江戸の激斗」の中の「迷い道」という話。
露口さんは”毛間内 以蔵”という、なんともすごい名前の与力で、妻を亡しています(山さんも妻を亡くしてましたね)が、毛間内に想いを寄せる元芸者のおようと、その妻の墓参りで遭遇する場面。
最近、雁うめで泣いてばかりいるので、そうだ、これも泣く話しだっけ、と思いだしたのでした。
おようを演じたのは篠ひろ子さんでしたが、本当にきれい。
露口さんは着流しですが、胸を少しゆるめに着つけているのが、とても粋な感じでした。
「江戸の渦潮」という時代劇では岡っ引きを演じていました。着物の裾をたくし上げているので足がよく見えるのですが、この腰を落としたがに股具合がとてもよかった。
そして、口調がとても江戸っぽい。しかも自然。
近年は事務所にも属していないそうで、”請われれば出る”という姿勢ではあるらしいですが、もうだいぶ高齢ということもあって、表には出ていませんね。実に残念です。
久々に現れたら、それはそれでショックかもしれませんが。